<はじめに>
ストラテジーとは…
TradingViewに挿入する事で「売り買いのサイン」を出すためのシステムのこと。
トレスタで自動売買をするには、この「ストラテジー」の中身をトレスタ用に少し書き換えて保存する必要があります。
このページでは、ストラテジーの作成方法を以下2つのパターンでご紹介しています。
■「練習用ストラテジー」をつかってみよう
練習のためにトレスタで用意した「練習用ストラテジー」を使い、トレスタ用に変有して保存、デモ取引を行います。
■TradingViewの公開ストラテジーをつかってみよう
TradingViewでは、内蔵されているストラテジーと世界中の投資家が作成したストラテジーが無料で公開されています。
練習用ストラテジーを参考にして、このTradingViewの無料公開ストラテジーをトレスタ用に編集してデモ取引を行います。
※ストラテジーの作成、書き換えはスマートフォンでは行えませんのでご注意ください。

それでは、ストラテジーの作成を
一緒に行ってみましょう。
▼動画で見たい方はこちら▼

<「練習用ストラテジー」をつかってみよう>
サポートサイトでご用意した『TradingViewだけで使える練習用ストラテジー』を使って、下記の手順でトレスタ用に書き換えていきます。
1、練習用ストラテジーをTradingViewに保存する
2、資料を見ながらストラテジーを書き換える
3、再保存して、デモ取引で試してみる
まずは、トレスタでご用意した練習用ストラテジーをTradingViewに保存してみましょう。
サンプルストラテジーは2つの移動平均線を利用した【ゴールデンクロスで買い】【デッドクロスで返済】という簡単なものです。
(※動作テスト目的のストラテジーであるため、利益を求める為のものではございません。実際の売買でのご利用によるリスクは自己責任となります。また、当ストラテジーの売買ロジックに関するお問い合わせはご遠慮させていただきます。)
以下が練習用ストラテジーとなります。
1、練習用ストラテジーをTradingViewに保存する
ダウンロードができたら、TradingViewにログインしてチャート画面を開きます。
チャート画面が表示されたら、次の手順でストラテジーを保存していきます。
①チャート画面下部の「Pine エディタ」をクリックします。
②画面内にPineエディタ(ストラテジー作成用のコード編集画面)が現れます。

③先ほどダウンロードした練習用ストラテジーを開き、中の文章(コード)を全てコピーします。
キーボードのCtrl+Aを同時に押すと全範囲選択し、Ctrl+Cでその選択部分をコピーすることができます。)
④Pineエディタ内にある既存のコードを全て消し、先ほどコピーしたものを張り付けましょう。

⑤この状態でコードを保存すると、ご利用中のTradingViewのアカウントにストラテジーを保存できます。
「保存」をクリックすると”スクリプトを保存”という画面が出てくるので、好きな名前を付けて保存できます。
今回は『移動平均線ゴールデンクロス』と入力して、「保存」をクリックしましょう。

⑥TradingViewに保存できているか確認してみましょう。
TradingViewの画面の最上部にある「インジケータ」を押して、表示された一覧から「マイスクリプト」をクリックします。
先ほど名前をつけた「移動平均線ゴールデンクロス」というストラテジー名が表示されていたら保存完了です。

⑦保存したストラテジーを現在表示中の株価チャートに挿入してみましょう。
マイスクリプト内の「移動平均線ゴールデンクロス」をクリック、または先ほどコードを入力していたPineエディタの右側にある「チャートに追加」をクリックします。
チャートの左上に先ほど名前をつけた「移動平均線ゴールデンクロス」というストラテジー名が表示されたら、株価チャートへの挿入が完了となります。


ただ、今の状態は『TradingViewにTradingView用のストラテジーを挿入しただけ』です。
自動売買を行うには、この後の設定が重要です。
次は、先ほど保存した開発コードの一部を少し書き換えて、トレスタで自動売買をできるようにしていきます。
2、資料を見ながらストラテジーを書き換える
チャート上のストラテジーをクリックして、{ }(ソースコード)のアイコンをクリックすると、チャートの下のPineエディタにそのストラテジーのコードが展開されます。
このコードに、トレスタで売買する時に必要な以下のデータを書き加え、トレスタで使用可能なストラテジーにしていきましょう。
【A】ストラテジーコードの入力
【B】「新規買い、返済売り」などの発注用メッセージ
以下が書換済みストラテジーとなります。
書換済みストラテジーを開くと、このように「練習用ストラテジー」に青い部分が足されたコードが表示されます。

この青い部分を足すことで、トレスタで発注できるストラテジーになります。
では何を足したのか解説いたします。
まずは最初の青い部分のこのコード↓
——————————————
i_strategy_code=input(“”,title=”ストラテジーコード”)
——————————————
この一文を足すと、ストラテジーにトレスタの「会員情報」の「ストラテジーコード」を入力できるパラメータが追加されます。
現在の練習用ストラテジーには、画像のように「ストラテジーコード」を入力するパラメータがありません。

試しにさっきの一文を練習用ストラテジーの同じ場所に追加して、保存をしてみましょう。
すると、下記のようにパラメータに「ストラテジーコード」の欄が追加されました。

トレスタ用にストラテジーを作成する際は、必ず「ストラテジーコード」が必要となりますので注意しましょう。
次に、「書換済みストラテジー」の下の方にある青い2つの文字列を追加します。
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//ゴールデンクロス(※エントリー条件)
isGc=crossover(mafast,maslow)
strategy.entry(“entry_buy”,strategy.long,when=isGc,comment=”ああああ:新規買い”,alert_message=i_strategy_code)
//デッドクロス(※決済条件)
isDc=crossunder(mafast,maslow)
strategy.close_all(when=isDc,comment=”ああああ:返済売り”,alert_message=i_strategy_code)
——————————————
トレスタはTradingViewから「:新規買い」「:返済売り」「:新規売り」「:返済買い」という文章が入ったアラートを受信することで、そのアラートがどんな注文をするためのアラートなのかを判断します。
なので「strategy.entry」「strategy.close」「strategy.exit」のような発注コマンドの()内にこのメッセージを「comment」として付け加える必要があります。
今回はゴールデンクロスを買い条件、デッドクロスを決済条件としていますのでstrategy.entryの後ろの()内に「comment=”ああああ:新規買い”」、strategy.close_allの後ろの()内に「comment=”ああああ:返済売り”」と書き足しました。
ちなみにこの「comment =」の後ろの「” ”」内の文字は、チャート上にも表示されるので、「ああああ」の部分を「ゴールデンクロス」などに変更すると、TradingViewのチャートで見返すときに便利です。


また、先ほどの追加したストラテジーコードも「alert_message」としてアラートに追加する必要があるので、「alert_message =」の文字列も必ず足しましょう。
※追加した「comment =」と「alert_message =」の前には必ず「,」が必要なので気を付けましょう。
3、再保存して、デモ取引で試してみる
では、この2つの青い部分を「練習用ストラテジー」のコードに貼り付けて保存します。

これでトレスタで売買が可能なストラテジーになりました。
下記に「解説付きストラテジー」というデータもありますのでご参照ください。
試しに、このストラテジーを使ってデモ取引を行ってみましょう。
デモ取引の設定方法につきましては、下記のリンク先をご覧ください。

次は、TradingViewの公開ストラテジーを使ってみましょう。
<TradingViewの公開ストラテジーをつかってみよう>
次は、TradingViewで無料公開されているストラテジーを使って、トレスタ用のストラテジーを作成してみましょう。
ちなみにトレーディングビューで無料公開されているストラテジーの大半は「ドテン」と言う注文方法を採用しています。
「ドテン」とは、現在のポジションを決済して、同時に逆のポジションを保有することで、売りと買いのポジションを逆転させる注文方法です。
FXなどの取引においてはよく使われる注文方法ですが、日本株を売買するトレスタでは「ドテン」使えないため、
新規買いから返済売り、または新規売りから返済買いのストラテジーになるようにコードを書き換えます。
一見難しそうですが、作業自体は練習用ストラテジーと変わらず、2カ所コードを足すだけです。
TradingViewに公開されている無料ストラテジーは、チャート画面上部にある「インジケーター」から確認できます。
①インジケータをクリックし、ストラテジーの「テクニカル」をクリックします。
すると、現在公開中のストラテジーの一覧が表示されます。
②使いたいストラテジーをひとつ選んで、クリックしましょう。
ここでは例として『チャネルブレイクアウト・ストラテジー』と言うストラテジーを利用して、「新規買い」「返済売り」をトレスタでできるストラテジーを作成してみます。

③『チャネルブレイクアウト・ストラテジー』をクリックするとチャート上に今選択したストラテジーが挿入されます。
④先ほどの「練習用ストラテジー」がチャート上に残っている場合はわかりづらいので「×」を押して消しておきましょう。

⑤チャート画面に表示されている『チャネルブレイクアウト・ストラテジー』をクリックし、右端の方にある「{ }(ソースコード)」をクリックします。
下のPineスクリプトの欄にストラテジーのソースコードが表示されますが、このように鍵のマークが表示され編集ができません。
※TradingViewの無料ストラテジーは他人が勝手にソースコードを書き換えられないようにロックされているため、コピーを作成してそれを編集する必要があります。
⑥右下の「・・・」をクリックし、一覧の一番上にある「スクリプトをコピー」をクリックします。

⑦「コピーの作成」という画面が表示されたら、名前を設定して「保存」をクリックします。
ここではわかりやすいように「チャネルブレイク買いエントリー」と入力します。

⑧「・・・」の隣にある「チャートに追加」をクリックし、チャート上に「チャネルブレイク買いエントリー」のストラテジーを挿入してみましょう。
すると、新しいストラテジーが追加されますが、この通りチャート上の表記は前のままです。これだと無料ストラテジーと間違えてしまうので、チャート上の表記を「チャネルブレイク買いエントリー」に変更する必要があります。

⑨もう一度Pineスクリプトを開きましょう。
2行目に緑になっている文字列がありますが、ここがチャート上のストラテジーの表記を記入する場所です。
試しに「” ”」内の文字を「チャネルブレイク買いエントリー」に置き換えて保存してみましょう。
⑩すると、チャート上のストラテジー名が「チャネルブレイク買いエントリー」に変更されるので、このストラテジーを編集していきます。余計なストラテジーを表示している場合は、間違えないように念のため消しておきましょう。

⑪先ほどダウンロードした「書換後ストラテジー」を元に、「チャネルブレイク買いエントリー」のソースコードを書き換えていきます。
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i_strategy_code=input(“”,title=”ストラテジーコード”)
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「練習用ストラテジー」で最初に貼り付けたこの文字列を『@version=~』という文章の下に改行して貼り付けましょう。
⑫次に、中の文字列を書き加えて行きます。
無料ストラテジーのコードの1番下の方を見てみると、このような文字列があります。
「comment=」
ほとんどのソースコードには、チャートの画面上に売り買いのコメントを表示するために『comment=』の文字があります。
このコード内には『comment=』が2つあるので、この「新規買い」の文字列を「買う」注文コードに、「返済売り」の文字列を「売る」注文コードの列に入れ書き加えていきます。
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,comment=”ああああ:新規買い”,alert_message=i_strategy_code
,comment=”ああああ:返済売り”,alert_message=i_strategy_code
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どちらが「買う」注文コードでどちらが「売る」注文コードかを見分けるには、この色が変わっている部分に注目しましょう。
「チャネルブレイク買いエントリー」の『comment=』のある列の左側を見ると、青と赤に色が変わっている文字があります。
青いコード「strategy.entry」はストラテジーが購入する注文コードです。
赤いコード「long」「short」は「買い」か「売り」かを表しています。
英語では「買いポジション」を「long」、「売りポジション(空売り)」を「short」と表記します。
今回はトレスタで「新規買い⇒返済売り」を行うストラテジーを作成するため、「long」の列には「新規買い」のコードを、「short」の列には「返済売り」のコードを、それぞれの『comment=』の部分を書き換えましょう。

⑬最後に、Pineエディタの右上にある「保存」をクリックすれば、ソースコードの編集が完了となります。トレスタサポートサイトの『自動売買を設定してみよう』を参考にして、デモ取引を試してみましょう。
ちなみに、「新規売り⇒返済買い」の注文を行いたい場合は、このように「long」の列には「返済買い」、「short」の列には「新規売り」とすれば、「新規売り⇒返済買い」のみ行うストラテジーになります。
買いも売りも両方エントリーするストラテジーを作りたい場合は別のサポートコンテンツでご紹介しておりますので、ご参照ください。

これで解説は終わりとなります。
TradingViewの無料公開ストラテジーやトレスタのサンプルストラテジーなど、
様々なストラテジーを使って試してみましょう。